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- こんなことに気づいたら
いびき
なかなか自分ではわからないのが「いびき」です。
よく人から、「お前はいびきがうるさい!」とか言われる方は、以下の点はどうですか?
- 寝癖が悪い
- 熟睡感がない
- 寝汗をよくかく
- 起床時、頭が重い
- よく居眠りをする
- 集中力がない
- 日中、よく眠たくなる
- どちらかというと肥満
- 血圧が高い
- いびきの後に、呼吸が止まる
以上の項目で、2つ以上当てはまる方は、
「睡眠時無呼吸症候群」
の可能性があります。
この病気は、読んで字のごとく眠ってる間に呼吸が止まってしまう病気です。
決して止まったままにはなりませんが、何回も、あるいは長時間(長い人は2~3分止まります)止まる人は要注意です。この病気が交通事故や労災の原因になることもあります。また、この病気があると心筋梗塞や脳卒中の発生が上昇すると言われております。
思い当たる方は、ぜひ検査を受けてください。
当院では入院をせずにご自宅で検査できます。
お気軽にご相談ください。
血痰
痰に血が混ざっている状態です。赤い糸のように混ざる場合や、塊として出る場合があります。また全体に赤っぽいこともあります。
血痰が出た場合は、まずは、鼻をすすってでたか、咳と一緒に出たかが問題になります。
鼻をすすって出た場合は多くは鼻血のことがほとんどです。
この場合は厳密に言えば血痰とはいいません。
咳とともに出た場合は、まずは口の中で出血していないか確認してみてください。
次にのどが痛いかどうかです。血痰の多くはのどの急性の炎症ででることが多いです。
ただ他に病気が隠されていることもありますので、やはり病院を受診してください。
最初は耳鼻咽喉科でも内科でも構いません。
血痰で1番の問題になるのは肺がんです。
ヘビースモーカーの方や、血痰が続く方は受診してください。
血痰で受診した場合は、一般的には診察に加え痰の検査(痰に含まれる細胞や菌について調べます)を行い、胸のレントゲンを撮ります。これで問題がある場合は更に精密検査をいたします。
気管支鏡といって、肺のカメラを使って出血の有無を調べます。
この検査になるとある程度の大きな病院にいく必要があります。
かかりつけ医とよく相談されてください。
胸痛
胸痛といっても多種多様です。
胸痛を診る場合、つぎのようなことに注意します。
- いつ起きたか
じっとしているときか、動いているときか、朝か夜かなど。 - どのように起きたか
突然なのか、徐々に出現してきたか。 - どんな痛みか
キリキリ針が刺すような痛みか、鈍い痛みか、締め付けられるような痛みか。 - どれくらい続くか
数秒なのか、数分なのか、数時間なのか、あるいは何日も続くのか。 - 痛みは変化するか
深呼吸で痛くなるか、身体を動かすとひどくなるか、咳でひびくか。 - その他の症状を伴っているか
咳はでるか、息苦しさはあるか、胸焼けはあるか。
これらを具体的に聞くことで原因を推測いたします。
例えば、年齢に関係なく突然鋭い痛みが起こり、その後息がしにくくなったり、空咳が出たりする場合は、気胸といって、肺が破れている可能性があります。もちろんレントゲンを撮って治療が必要です。
また、中年以降で、肥満があったり、高血圧があったり、糖尿病がある人が、興奮したり、身体を動かした時に、締め付けられるような痛みが数分続く場合は、狭心症の可能性があります。心電図をとって治療が必要です。
また、このような場合でも、人によっては心筋梗塞を起こしていることがあります。
どちらにしてもかかりつけ医を受診してください。
黒色便
皆さまの健康状態のよい指標となるのに、便があります。
皆さまは毎日の便を見てますか?
見てない方はぜひこの機会に見てみましょう。
今回は便の色、それも黒色便についてのお話です。
黒色便もしくはタール便ともいいますが、タールのように黒っぽいということです。
このような便がでる人は、上部消化管、特に胃や十二指腸に出血している可能性があります。
出血なのに、黒い?
胃や十二指腸から出血した血は、消化管を通ってくるあいだに変色してきます。
それは血の中に鉄分がはいっているからです。
それが便としてでてくるときには黒っぽくなっています。
ですから黒色便を見たら、やはり病院を受診しましょう。
炎症や潰瘍からの出血が大部分ですが、中にはがんが隠されていることもあります。
毎日のチェックと早めの受診。これが大切です。
鉄剤や鉄の入ったサプリなどを摂っている人は、それだけでも便が黒くなることがありますので、それらを止めてみてください。もちろんかかりつけ医と相談のもと。
あと年に1度は便の検査を受けることをご検討ください。
便に血液成分がでていないかをチャックするだけで、大腸がんの早期発見につながります。
胸焼け
胸焼けの原因で1番多いのは胃酸の逆流です。
皆さまが食べたものは食道を通って胃にいくのですが、胃の中は強力な胃酸が分泌しています。鉄も溶かす程の酸ですから、それが食道に逆流すると食道がただれ、胸焼けがでるのです。
通常は食道と胃の境は締め付けられ閉じていますが、加齢でその締め付けがゆるくなったり、あるいはお腹の脂肪が増えて腹圧があがり胃酸が押し出されたりして逆流が起こります。特に朝方、胸焼けがしたり、酸っぱいのが口の中にあがってきたりする人は逆流が起こっていますので、受診してください。
ひどい逆流がずっとあると、食道がんの原因になったりしますので、早めにかかりつけ医と相談してください。
逆流の予防は、食べてすぐに横にならない。お腹の脂肪を取る。一度にたくさん摂食しないことです。
胸焼け以外に逆流の症状として慢性の咳嗽や腹部膨満感などがあります。
これらの症状がある方も早めの受診をしてください。
逆流以外でも胸焼けがでることがあります。狭心症などの症状で胸焼けと感じる場合もあります。
かかりつけ医に相談されてください。
呼吸困難
呼吸困難がある場合、まず問題になるのが酸素が十分に身体にあるかどうかです。
意外と十分に酸素がある人でも呼吸困難を訴える方がおられます。
この場合は呼吸困難感と言った方が正しいのですが、原因はいろいろです。
ストレスからもきますし、部屋の空気の重さ(湿度や室温)だけでも感じます。
また、鼻炎などで鼻がつまっても感じるし、口の中が乾くだけでも感じます。
実際に問題になるのは身体の酸素が低下している真の呼吸困難です。
その違いはどうでるのでしょうか?
呼吸困難がある人は、おしゃべりはできますか?酸素が低下する人は、お話をすると徐々に息苦しさがひどくなり会話ができなくなります。
また、歩き続けることはできますか?酸素が低下する人は歩き続けると肩で息するようになり歩けなくなります。
このような方は受診するようにしてください。
皆さまは呼吸をすることで身体に酸素を取り入れます。
それを担うのが肺です。肺に病気があると酸素が取り入れにくくなり、身体の酸素が低下し、呼吸困難を生じます。また心臓が原因で肺の血の流れが悪くなり酸素が取り入れにくくなることもあります。
きちんと精査する必要があります。
またじっとしている時は呼吸困難がないのに、ちょっとした動作で呼吸困難がでる場合もあります。このような呼吸困難を労作性呼吸困難といいます。この場合も精査が必要です。
当院では安静時と労作時の身体の酸素を測定いたします。
呼吸困難がある方は、一度受診してみてください。